素朴な1960’sスケートボードに惹かれて。台湾の地でクラフトし続ける横乗りブランド「Private Visit」

2020年1月12日(日)、13日(月・祝)の二日間にわたって、東京・表参道のBA-TSU ART GALLERYで開催するd365のマーケットイベント「サンロクゴ商店街」。本連載では、このイベントにご参加いただくショップやブランドの魅力を深堀りインタビュー。今回紹介するのは、台湾・台北で2013年に設立されたスケートボードブランド「Private Visit」(プライベート・ヴィジット)。オーナーのJohn Wu(ジョン・ウー)が自らの手で作り出すプロダクトは、素材の温かみを活かしたレトロなデザインが特徴だ。そのアイデアの根源には、1960年代、つまりスケートボードが生まれた初期モデルにあるという。

無類の好奇心から生まれたレトロなスケボー

そもそもジョンさんは、台湾の大学の日本語学科で4年間学んだ後、ロンドンのデザイン学校へ入学。卒業後は台湾に戻り、グラフィックデザイナーとして活躍していた。それまでの人生では、スケートボードとは無縁の人生を歩んできたわけだ。

「当時の会社の近くに小さなスケボー屋があって、お昼休みを利用して時々遊びに行くようになりました。すると、見れば見るほどスケートボードが好きになってしまったんです」

もともと“物”の歴史や根源に興味を抱く性格だったこともあり、当然のようにスケートボードの歴史にものめり込むようになる。そんな中で出会ったのが、初期のスケートボードと呼ばれる1960年代のモデルである。ジョンさんいわく、素朴なデザインに魅了されたそうだ。

スケートボードにハマり始めた時期と同時に、ジョンさんは自身のキャリアについても悩んでいた。そしてこのままグラフィックデザイナーとしてパソコン上でデザインするのではなく、自分の手を汚して、実際に触われる何かを作りたいと考えた。

「まず思いついたのが、自分が大好きな1960年代のスケートボードを作り始めることでした。そこで会社を辞めて、自分の会社を作り、スケートボードの制作を開始しました。それが2013年の話なので、今年でブランド設立6年目を迎えました」

細部にこそ宿るクラフトマンシップ

そんなジョンさんが作るスケートボードは、ストリートカルチャーの香りを残しながらも、素朴さやレトロな雰囲気を合わせ持つ。デッキには、アメリカから輸入したオーク、ウォールナット、メープルの木材を使用している。デザインを最小限にしているからこそ、素材の良さを存分に味わえるのだ。

またデッキはもちろん、ウィールやトラックなどのパーツを含め、既製品を使っていないのも「Private Visit」の特長のひとつ。ジョンさんの父親が経営する会社の一部を改造して作ったというアトリエでは、デッキの研磨や塗装、製版、スクリーンプリントなどの作業まですべて自身で行なっている。

そしてウィールやトラックは、自らの足で工場を開拓して、制作を依頼している。そのパーツへのこだわりが、シンプルなデザインなのに簡素になり過ぎないバランスを支えているのだろう。渋いカーキ色のウィールに、一目惚れしてしまった人も多いはずだ。

ここ数年はすっかりスケートボードから離れていたけれど、久しぶりに颯爽と滑りたくなる。公園で子どもと一緒に遊びたくなる。使わないときは、インテリアとして飾っておきたくなる。従来のスケートボードとは一線を画すプロダクトだから、使い方を想像するだけでも楽しくなってくる。

「Private Visit」の製品は、これまで日本で売られたことがない。つまり「サンロクゴ商店街」で初上陸するというわけだ。スケートボード以外にも、染色や縫製をこだわり抜いたバンダナ、ユニークなデザインが特徴的なお香立て、休日のお出かけに使いたいお洒落なエプロンバッグなど、オリジナルグッズも多数出品予定。ぜひこの機会に実物を見て、触って、ジョンさんとの会話も楽しんでいただきたい。

【マーケットイベント『サンロクゴ商店街』】
日時:2020年1月12日(日)10:00〜20:00
2020年1月13日(月)10:00〜18:00
場所:BA-TSU ART GALLERY(150-0011東京都渋谷区神宮前5-11-5)
入場料:無料(事前登録が必要となります。こちらよりご登録ください。)
主催:株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント