BMWバイクの歴史、ここにあり。二度の敗戦を乗り越えて誕生した1959年製『R26』の威厳に圧倒される…

独・BMWのバイクの歴史が始まったのは1923年のこと。現在まで受け継がれるボクサーエンジンを搭載した『R32』を皮切りに、90年以上に渡って数々の名車を誕生させてきた。しかしその道のりは過酷なもので、ドイツが第一次世界大戦、第二次世界大戦と二度の敗北を喫したことによりBMWも操業停止処分を受けるなど、幾度となく困難を乗り越えてきたストーリーがある。

今回紹介する『R26』は、そんな敗戦の規制が解かれて数年後に製造された車両だ。アメリカに拠点を置く「LBI Limited」が販売しているこの個体は、1956年から1960年まで製造された『R26』の中でも1959年製のもの。当時としてはトップクラスの最高時速128kmをマークしている。

搭載されたエンジンは、約250ccの空冷単気筒仕様。これはドイツが敗戦したことにより、しばらく大排気量エンジンの生産を禁止されていた影響だと考えられる。しかしシンプルな単気筒エンジンは、取り回しの良さと信頼性の高さをもたらしてくれる。

サスペンションシステムはフロントの沈み込みが抑えられるアールズフォーク、リアにはスイングアームが採用されており、現代のBMWバイクにも共通する先進性が認められる。なお本車両のエンジンはまだ動くことが確認されているというが、タイヤなどのパーツは交換の必要がありそうだ。

この『R26』の販売価格は8000ドル(約90万円)。かつては累計3万台売れた人気モデルだったそうだが、60年以上経った今では滅多に見かけることもないレア車両。自分でリペアしながら、BMWの歴史を感じて疾走したいものだ。

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『1959 BMW R26』