骨から伝わるから聴き疲れしない。骨伝導ヘッドホンという選択肢【ワイヤレス時代のイヤホン選び】

【ワイヤレス時代のイヤホン選び完全版】

かつて「無線は音質が下がる」と、異端児扱いされていたワイヤレスオーディオだったが、ここ数年の技術進化で状況が一変。売り場ではBluetooth製品がメインスペースを占めるようになり、オーディオ市場を牽引するまで成長した。この背景には「左右分離型」や「首掛け式」、「骨伝導」に「完全防水」「リケーブル」など、従来のオーディオシーンにはないユニークな製品の存在が確実に影響を及ぼしている。

そんなBluetoothだが、規格自体が“進化途中”なのも確か。新しい技術や製品が日々登場しているので、少し昔の製品と今の製品では作り、音ともに大きく差が開く。ここではBluetoothを中心に、2018年のミドルクラス最新モデルをピックアップ。視聴スタイルで選ぶも、ブランドで選ぶもよし。もちろん、値段や見た目もひとつの選び方だ。決して「安かろう悪かろう」や「価格以下の音」はなく、おしなべて良いイヤホンなので、セレクトショップで買い物を楽しむ感覚で見てほしい。

 

【BONE CONDUCTION】“骨から伝わる”技術でコミュニケーションを豊かにする。

骨から伝わる音のことを骨導音をいう。この音をしっかりと脳へと伝える骨伝導の技術を用いたリスニングデバイス。周囲の音が聞こえるだけでなく、聴き疲れしないといったメリットもある。

骨から伝わるから、聴き疲れしない

音とはそもそも空気の振動のこと。音は空気を振動させて耳の中に伝わり、鼓膜を震わせる。それがさらに耳の奥にある蝸牛(かぎゅう)と呼ばれる器官を介すことで、音の情報が脳へと伝わっていくのだ。

しかし、これは音の中でも気導音というもので、実は鼓膜を震わせなくても、脳へと伝わる骨導音というものもある。たとえば、耳を両手で塞いだ状態でも自分の声は聞こえるはず。これが骨導音で、骨伝導は空気の振動ではなく、骨の振動を直接蝸牛に届けることで、音の情報を脳へと伝える技術だ。

骨伝導を利用したヘッドホンやイヤホンは、骨導音の性質上、通常の音より小さく聞こえてしまうといったデメリットはあるものの、耳を塞がないために、ランニングなどのエクササイズで使用する場合でも、環境音を聞き取ることができ、車や歩行者の接近に気がつくことができる。

また、長時間使用しても、疲労や聴覚の機能を低下させる可能性が少ないこともメリット。使用するシチュエーションによっては、とても有効なデバイスなのだ。

プレミアムサウンドを骨伝導ヘッドホンでも。

AfterShokz
TREKZ AIR
実勢価格:1万9306円

『TREKZ TITANIUM』を、より軽く、より快適にブラッシュアップされた『TREKZ AIR』は、骨伝導ヘッドホンとしての完成度をさらに高めている。

A. イチから見直したデザインで『TREKZ TITANIUM』と比べ約20%軽量化したことで、全体でわずか約30gという超軽量設計でより快適な装着感を実現。
B. 独自のPremiumPitch+技術により、骨伝導ながら一般的なヘッドホン並の広いダイナミックレンジと豊かな低音による高品質なサウンドを実現した。

AfterShokz
TREKZ TITANIUM
実勢価格:1万3908円

『TREKZ TITANIUM』は、特許取得済みの骨伝導技術によって、耳を塞がずに音楽を楽しめる。圧迫感や閉塞感が少なく、長時間使用しても快適。

A. ヘッドバンド部には、10万回以上の耐久テストをクリアした柔軟性と耐久性を兼ね備えたチタニウムを採用。本体約36gという軽さでスポーツにも最適。

B. 最大約6時間の連続再生が可能。バッテリーの残量をiPhoneの画面で確認することができるので、バッテリーの充電タイミングを簡単に把握できる。

耳の前部の骨に当てることで、耳を塞ぐことなく音楽を楽しめる『AfterShokz』の骨伝導ヘッドホン。耳かけヘッドバンド式で、ランニングやジムでのワークアウトなどでもしっかりフィットする快適な掛け心地。また、IP55の防水・坊じん対応だから、汗をかいても問題ない。これまで音質面で劣るとされていた骨伝導ヘッドホンながら、広いダイナミックレンジと豊かな低音で上質なサウンドを聴かせてくれるのも大きな特徴。マイク内蔵で電話への応答が可能だったり、約1.5時間の充電で、最大約6時間の音楽再生が可能など、完成度の高い骨伝導ヘッドホンとなっている。

“世界初、骨伝導を科学したユニバーサルデザイン。

ソリッドソニック
Vibone
実勢価格:2万7000円

伝音性難聴者や耳漏がある難聴者、外耳道閉鎖症の難聴者でもイイ音が聴こえるように開発されたユニバーサルデザインの骨伝導イヤホン。

『Vibone』は骨伝導タイプながら通常のカナル型イヤホンと同じ形状が特徴。耳の穴にすっぽり入ってしっかりとフィット。違和感なく使える。
音声振動を発生させる振動部と振動を伝達する装着部で構成されていた、従来の骨伝導イヤホンを見直し、振動部と装着部をひとつにすることで、振動エネルギーを効率的に内耳に伝導し、同時に音漏れも解消している。

パワフルな音で骨伝導の常識を打ち破る。

BoCo
earsopen BT-3 CL-1001
実勢価格:2万7864円

骨伝導デバイスを十分に駆動させるため、パワフルなアンプを製品に内蔵し、これまでの骨伝導の非力さをカバー。骨伝導を通して、迫力のある音圧で音楽を聴くことができる。

ワイヤレスではなく、ミニプラグへケーブル接続して使用するエントリーモデルの有線タイプもある。『WR-3 CL-1001』(実勢価格:1万584円)
コンパクトで軽く、快適な装着感。Bluetooth機能によるワイヤレス接続に対応し、音楽再生時のバッテリー持続時間は10時間と十分。使い勝手もいい。
『earsopen』は耳穴に掛けるフックと耳たぶに挟むクリップ状のパーツで固定し、骨を振動させる。骨伝導に最適化されたパワフルなアンプを内蔵し、より迫力ある音圧を実現しているのが特徴だ。移動中や仕事中、ランニング時などに最適なモデルとなっている。

 

『デジモノステーション』2018年7月号より抜粋。